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布の絵本の紹介

布の絵本とは

布の絵本は視覚・聴覚・肢体・情緒・知能などさまざまな障害のある子どもたちのために作られたのが始まりです。フェルト・スナップ・ファスナー・接着テープ・ボタンなどを用いて、はずす・はめる・ひっぱる・おしつける・あわせる・ほどく・むすぶなどの動作を遊びながら身に付けることのできる、絵本と教具・遊具の要素を備えたものです。

練馬区では多くの図書館でボランティアグループが活動しており、ひと針ひと針、心を込めて布の絵本を手作りしています。

練馬区立図書館の布の絵本所蔵数は1,302冊(令和6年3月末現在)で、都内で最大級の所蔵数です。貸し出しもできることから、障害のある方をはじめ多くの乳幼児に親しまれています。

さまざまな布の絵本

  1. 手や指の機能訓練に役立つもの
    ボタンはめ・ひも結び・ファスナーかけ・スナップどめなどの動きを、遊びながら身につけられます。
  2. 知能の発達を促すもの
    しりとり遊び・数字あわせ・大きさくらべ・はめ絵パズル・図形遊びなど、ちょっと頭を使う遊びができます。
  3. 紙に印刷された本を「布の絵本」に作り変えたもの
    出版社や著作者の許可を得て、原作の絵本を忠実に再現して製作します。おなじみの絵本を布のもつ柔らかさ・あたたかさ・やさしさとともに楽しめます。

練馬区の布の絵本のあゆみ

昭和59年3月 関町図書館 石神井西中学校から布の絵本10冊の寄贈を受ける

昭和60年3月 関町図書館 布の絵本の貸出しを開始

昭和60年3月 関町図書館 布の絵本講習会を開催

平成2年 関町図書館 布の絵本講習会を開催(以降区立図書館で毎年開催)

平成11年9月 光が丘図書館 布の絵本作品発表会を開催

平成17年4月 光が丘図書館「布の絵本の会さくらんぼ」製作の「みんなでひとつ」がIBBY障害児図書推薦リスト世界の40冊に選ばれる

平成20年11月 布の絵本ボランティアグループ交流会開催

平成22年1月 光が丘図書館「布の絵本の会さくらんぼ」製作の「はらぺこあおむし」(エリック・カール)がはらぺこあおむし誕生40周年企画「はらぺこあおむしのある世界」で奨励賞を受賞

令和4年12月 貫井図書館「フェルトブック」が令和4年度「障害者の生涯学習支援活動」に係る文部科学大臣表彰を受ける

令和6年5月 練馬区布の絵本40周年記念講演会・大展示会を開催

 

「みんなでひとつ」布の絵本の写真

「みんなでひとつ」布の絵本の会さくらんぼ製作

布の絵本ができるまで

  1. どんな絵本にするかメンバーで相談
    オリジナル作品にするか?絵本を原作にするか? どんな仕掛けをつくるか?話し合って決定します。
  2. 著作物利用許諾申請
    原作がある場合は、製作に入る前に図書館職員が出版社等に許諾の申請をします。
    練馬区では「障害のある方だけでなく乳幼児にも利用していただく」「図書館資料として館外貸出しも行う」ことを明確にしています。
  3. 製作開始
    ひと針ひと針丁寧に製作します。仕掛けにも工夫を凝らし、心を込めて完成させます。
  4. 検品
    図書館職員が原作に忠実になっているか、厳重にチェックします。時には修正が必要な場合も…。
  5. 図書館資料として利用いただく
    障害のあるなしに関わらず、多くの方に楽しんでいただいています。

掲載日 令和7年1月14日