おすすめの本「コンパス」2026年7月(No. 12)
最新号 2028年7月(No. 12)
中学生向け
読み物
光の粒が舞いあがる
蒼沼洋人(著)
PHP研究所
中学一年生の心愛は、母親と二人暮らし。家事を手伝うために部活動を諦め、友達と遊ぶ時間もなく忙しく過ごしています。何事も打ち込めない毎日でしたが、駅前のボクシングジムでサンドバッグを打つ女の子を見るのが、小さな楽しみでした。
15歳の昆虫図鑑
五十嵐美怜(著)
講談社
川をきれいにするボランティア活動に立候補したのは、転校生の吉岡さん。虫オタクな彼女は教室でも虫にまつわる本を読み、一匹狼で過ごしています。一方、同じクラスの真優は、ボランティアをやりたいと言えず、周りを気にしてばかりいました。
ぼくの心は炎に焼かれる ―植民地のふたりの少年―
ビヴァリー・ナイドゥー(作) 野沢佳織(訳)
徳間書店
一九五一年、イギリス植民地時代のケニア。白人から土地と自由を取り戻そうと、キクユ人を中心に独立を求める運動が起こりました。ある夜、十三歳のムゴの家にキクユ人の一団がやってきて、運動に加わるように命じられます。
ピーチとチョコレート
福木はる(著)
講談社
体型を気にして、劣等感を抱く中二の萌々。学校では、気のいい萌々を演じて本音を隠していました。ある日、どハデな女の人からラップ教室に誘われたのをきっかけに、ヒップホップの面白さにのめりこみ、心境に変化がおとずれます。
若松一中グリークラブ ―気になるあの子はトップテノールー
神戸遥真(作)
岩崎書店
中学に入学したばかりのハルトは、一目惚れしたアユミに誘われるがまま、合唱サークルを立ち上げることになりました。しかし、アユミが女装男子だったという衝撃の事実を知り…。とまどいを抱えながらも、ハルトはサークルの立ち上げに奔走します。
ささやきの島
フランシス・ハーディング(著)エミリー・グラヴェット(絵)
児玉敦子(訳)
東京創元社
ある日、領主の娘が亡くなりました。渡し守は、死者の魂を死の先の世界へと導く準備を始めます。しかし、領主は娘の死を受け入れず、渡し守を殺してしまいました。渡し守の息子のマイロは臆病でしたが、勇気を出して一歩を踏み出します。
はなしをきいて ―決戦のスピーチコンテスト―
マギー・ホーン(著) 三辺律子(訳)
理論社
ミドルスクールのヘイゼルは、スピーチコンテストでの優勝をねらっています。孤独な彼女とは対照的に、去年の優勝者・エラは人気者。ヘイゼルはエラをライバル視していましたが、ある噂を耳にしたことで、二人の関係は思いもよらない方向へ動き出し…。
読み物以外
FtMトランスジェンダーのぼくのことを話そう
江里ユウキ(著)
講談社
体の性と心の性が一致しない「トランスジェンダー」。体が女性で心が男性の著者は、幼少期から様々な違和感を持ってきました。男女で区別されることや自分の体の変化に悩んできた、著者の体験談が綴られています。
古生物がもっと知りたくなる化石の話 ―恐竜と絶滅した哺乳類の姿にせまる―
木村由莉(著)
岩波書店
恐竜の羽毛の色を明らかにした意外なアイデアや、チベット高原で発掘した化石から解明する進化の謎など、太古の動物の姿を明らかにしていく研究者たち。世界各地で化石発掘を行う古生物学者の著者と、研究の軌跡をたどります。
6カ国転校生ナージャの発見 ―The Discoveries of Nadya―
キリーロバ・ナージャ(著)
集英社インターナショナル
自分の当たり前はみんなの当たり前ではありません。著者は転校続きで、6つの国の学校に通いました。席の座り方から、筆記用具まで、どの国でもそれぞれのルールがあります。世界のいろいろな「ふつう」を知ると、自分の「ふつう」が変わるかも?
これから大人になるアナタに伝えたい10のこと ―自分を愛し、困難を乗りこえる力ー
サヘル・ローズ(著)
童心社
女優や活動家をしている著者は、イランの孤児院から養子として引き取られ、日本にやってきました。子どもの頃に受けたいじめや貧困、大人になってから見た世界の国々…。様々な経験を通して著者が伝えたいこととは何でしょう。
もやもや、ごちゃごちゃがスッキリする手書きノート&メモ術
奥野宣之(著)
河出書房新社
頭に浮かんだ計画や目標を、手を動かし紙に書き出してみると、課題解決の一歩となります。手書きメモで作る部活やテストのためのTODOリスト、ノートを使って落ち込んだ気持ちを整理する方法などを紹介します。
おてらおやつクラブ物語 ―子どもの貧困のない社会をめざして―
井出留美(著)
旬報社
「おてらおやつクラブ」は、お寺に預けられた「おそなえ」をフードバンクや支援団体を通してひとり親家庭に「おすそわけ」しています。実はコンビニの数よりも多いお寺。お寺を通して、日本の社会課題でもある子どもの貧困について考えます。
自分につながるアート ―美しいってなぜ感じるのかな?―
池上英洋(著)
筑摩書房
一冊のノートや一本のペンを選ぶ時、私たちは無意識に「これが自分にとって美しい」と判断しています。「美」を重視するのは、人類が太古から絵を描き続けてきたことが大きいようです。様々なアート作品を通して、人類とアートの関わりを探ります。
高校生向け
読み物
オリオンは静かに詠う ―Orion Sings Silently―
村崎なぎこ(著)
小学館
ろう学校高等部に通う咲季は、偶然入ったカフェで競技かるたと出会います。そして、カフェのオーナー陽子の姪・カナと競い合いながら、試合に出場することになりました。試合中、読手の手話通訳をしてくれたのは担任の白田先生でした。
17歳のサリーダ
実石沙枝子(著)
講談社
いじめがきっかけで高校をやめた新菜は、ある日フラメンコの歌い手、ジョージに出会います。「はぐれ者の文化」といわれるフラメンコの世界に足を踏み入れ、新菜は新しい居場所で踊ることを決意します。
優等生サバイバル ―青春を生き抜く13の法則―
ファン・ヨンミ(作)キム・イネ(訳)
評論社
名門校に首席で入学したジュノは、テストで良い成績を取らなければならないというプレッシャーを抱えています。勉強、サークル活動、恋愛…多忙な高校生活を通して、ジュノは自分の進む道を見つけていきます。
僕たちの青春はちょっとだけ特別 ―Aosaki Kazuki’s special first semester―
雨井湖音(著)
東京創元社
気弱で突発的なことが苦手な架月が入学したのは、軽度の知的障害を持つ生徒が通う高等支援学校です。中学校では浮いた存在だった架月にも先輩や友達ができますが、そんな中次々と不思議な事件が起きて…。
メイジー・チェンのラストチャンス
リサ・イー(著)代田亜香子(訳)
作品社
中国系アメリカ人のメイジ―は、夏休みを友達のいるロサンゼルスではなく、祖父母の住む田舎町で過ごすことになりました。がっかりするメイジーでしたが、祖父から中華料理店を始めた先祖の話を聞き、しだいに家族の歴史に興味を持ち始めます。
シンプルとウサギのパンパンくん
マリー=オード・ミュライユ(作)河野万里子(訳)
小学館
知的障碍のある二十二歳のシンプルと、兄を守ろうとする十七歳の弟クレベール。兄を施設に入れようとする父から離れ、二人はシェアアパルトマンで四人の若者と共同生活を始めます。シンプルの親友はぬいぐるみのパンパンくんだけでしたが…。
夜の日記
ヴィーラ・ヒラナンダニ(著)山田文(訳)
作品社
一九四七年、イギリスから独立したインドは、宗教観の異なるパキスタンと分離します。パキスタンに住む十二歳の少女ニーシャ―は、ヒンドゥー教徒である父親、双子の弟、祖母と共に、インド側へ命がけの旅をしなければならなくなりました。
読み物以外
となりのハト ―身近な生きものの知られざる世界―
柴田佳秀(著)
山と溪谷社
誰でも知っている鳥「ハト」には、世界中に約三五〇種もの仲間たちがいます。鳩胸や独特な歩き方の秘密から、伝書鳩として報道や軍事に関わった歴史まで、様々な角度からハトの意外な魅力に迫る一冊です。
わたしはわたし。あなたじゃない。 ―10代の心を守る境界線「バウンダリー」の引き方―
鴻巣麻里香(著)
リトルモア
友人や家族、SNSでのモヤモヤは、「バウンダリー」が侵されているサインかもしれません。バウンダリーとは、自分と相手の間に引く心の境界線のことです。10代のリアルな悩みを通じ、自分を守り心地よい距離感を保つための知識と作戦を伝えます。
シリーズ「あいだで考える」『言葉なんていらない? ―私と世界のあいだ―』
古田徹也 (著)土屋萌児(装画・本文イラスト)
創元社
言葉は完璧じゃないから、時にすれ違うしトラブルも起きます。でも、想いを伝えるにはやっぱり欠かせないもの。「正しく伝わらない」という不完全さを知り、どう向き合えば言葉を楽しむことができるのか、考えてみましょう。
増補新版 だれか、ふつうを教えてくれ!
倉本智明 (著)
新曜社
「ふつう」って、誰にとっての当たり前?目が見えること、歩けることが普通とされる社会の中で、視覚障害を持つ著者の体験から当たり前を見直します。共生や多様性とは何かを考えながら、「ちがい」と向き合い、自分の世界を広げてみましょう。
宇宙を編む ―はやぶさに憧れた高校生、宇宙ライターになる―
井上榛香(著)
小学館
小惑星探査機「はやぶさ」の帰還に心をふるわせ、宇宙にかかわる仕事を夢みた著者が選んだ職業は「宇宙ライター」。牛の糞尿を燃料とするロケットや、NASAのロケット打ち上げ、JAXAの月面探査など、アクティブに取材する様子を伝えます。
「コーダ」のぼくが見る世界 ―聴こえない親のもとに生まれて
五十嵐大(著)
紀伊國屋書店
二十世紀前半に活躍した物理学者のリーゼ・マイトナー。核分裂の発見という業績を残しますが、女性差別やユダヤ人差別があった時代に、彼女の名が表に出ることはありませんでした。歴史に埋もれ、知られることのなかったマイトナーの生涯をたどります。









