練馬図書館連続講座 もっと発見!練馬

人物図書館 in 練馬(全2回)


第1回

2019年2月16日(土曜) 午後2時から午後4時 練馬区立生涯学習センター第1教室にて開催


元明治大学和泉図書館事務長・坂口雅樹氏を講師にお迎えして、「人を繋ぎ本を巡る、人物図書館を語る」をテーマに、ご講演いただきました。講師の方が考案された人物図書館のイベントは、2015年2月に人間図書館という名称で日本で初めて開催されました。第2回目以降から現在の人物図書館という名称で全国で開催され、2019年2月の新宿開催で12回目を迎えました。


人が「本」となって自分自身の経験や思いを語る人物図書館とは?


今回の講演を通して、人物図書館は、講師の方が長年図書館へ携わってきた経験の中で、図書館員や図書館に関わる人が自身の気持ちを話せる場や、元気を作れる活動がしたいという強い思いから始まったイベントであることを知ることができました。著書『人物図書館~ひとはだれでも一冊の本である~』(郵研社)の内容にも触れ、これまで全国で開催された人物図書館の話では、図書館員だけでなく図書館利用者や教員、司書教諭、大学職員など業種の垣根を越えた参加者が語った、「楽しい老後」「サラリーマン 大学図書館で働く」「稼ぐ図書館」などのテーマが紹介され、どんなお話が語られたのかワクワクしてしまうものばかりでした。


講演後半では、人物図書館のデモンストレーションを行い、図書館員2名・参加者1名が「本」役となって、自由なテーマで自身の経験や思いを5分で語りました。聞き手である読者役の参加者からの質疑応答では、次々と各「本」役の人へ質問が挙がり、参加者全員に語ってもらうという人物図書館の試みを少し体験し、参加者同士や図書館員と参加者双方の交流を図る良い機会となりました。


       


当日会場では、講師の著作『人物図書館~ひとはだれでも一冊の本である~』(郵研社)とビブリオバトルの本を展示しました。

(当日展示した講座関連資料は、「おすすめブックリスト」に掲載しています。)


第2回

2019年3月9日(土曜)午後2時から午後4時 練馬区立生涯学習センター第2教室にて開催


日本の公共図書館にて、人物図書館”初”開催!!

人物図書館は、「本」役となる人が自由なテーマで自身の経験や思いを語り、聞き手となる読者が最も心に響いた内容について投票し、チャンピオンを決めるイベントです。

今回は、人物図書館での初の試みとして統一テーマを設定し、チャンプは決めずに参加者全員が「本」となって自身の経験や思いを10分程度で語っていただきました。


テーマは、「3.11 あなたはあの日どこでなにをしていましたか」。

”どんな人でもあの日について語れない人はいないのではないか”という思いから、このテーマを設定しました。参加者の中には、3.11について人前で初めて思いを語る人や、地下鉄で地震を経験した人、外国滞在中に地震のニュースを聞いた人、震災後ボランティアとして被災地で活動した体験など、いろいろな立場・場所・状況での経験談や思いを語るうちに、その時の思いがあふれてくるようで、2時間では時間が足りないぐらいでした。


参加者の思いに耳を傾けると、3.11の震災がその後の生き方に何かしらの影響を受けた人がほとんどでした。

日常生活の中で自分自身の言葉で思いを語り、聞き手として他者の話に耳を傾ける機会は多くはありませんが、今回の人物図書館を通して、誰でも1人1人が「本」となり経験や思いを語ることができること、自分自身や周囲への理解を深めるきっかけとなっていただければ幸いです。

ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。


     










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