おすすめの本「コンパス」2017年7月(No. 3)
2017年7月(No. 3)
中学生向け
読み物
花実の咲くまで

堀口順子(作)
みずうちさとみ(絵)
小峰書店
中学を卒業したら、高校へは行かず落語家のじいちゃんに弟子入りするつもりでいた新太郎。それなのに、じいちゃんが急死してしまいます。これからどうしようと落ち込む新太郎のもとに現れたのは、じいちゃんの幽霊!?
風のヒルクライム-ぼくらの自転車ロードレース-

加部鈴子(著)
岩崎書店
涼太は13歳の誕生日に父から突然ロードバイクをプレゼントされ、ヒルクライムレースに出場することになります。気をつかい本心を伝えられない涼太と父親を中心に、レースに関わる6人の様々な思いが、それぞれの視点で描かれていきます。
戦火の馬

マイケル・モーパーゴ(著)
佐藤見果夢(訳)
評論社
貧しい農家の少年アルバートに育てられた馬、ジョーイ。しかし戦争が始まると、陸軍の騎馬隊に売られ、戦場の最前線に送られてしまいます。そこでジョーイが目にした光景とは。ジョーイはアルバートの元を目指して戦場を駆け抜けます。
小やぎのかんむり

市川朔久子(著)
講談社
中高一貫校に通う夏芽は、親子関係の悩みを抱えています。中3の夏に思いきって山奥にあるお寺のサマーステイに参加することに決めました。豊かな自然に囲まれた山寺で、かけがえのない夏休みを過ごします。
美雨13歳のしあわせレシピ

しめのゆき(著)
高橋和枝(絵)
ポプラ社
美雨が学校から帰るとお母さんが家出をしていて、お父さんが本格的な料理を作っていた…。美雨は今まで会話が少なかった父から、両親の出会いや、なぜ料理人をやめたのかを聞きます。父子二人の生活で美雨にも変化が表れていきます。
おとめの流儀。

小嶋陽太郎(著)
ポプラ社
中学生になり、廃部寸前のなぎなた部へ入部したさと子。部員は変わり者の2年生朝子とさと子だけ。なんとか部員を集め活動を始めますが、朝子の独断で剣道部員と勝負することに…。
夜間中学へようこそ

山本悦子(作)
岩崎書店
おばあちゃんの付き添いで、夜間中学を訪れた優菜が出会ったのは、年齢も国籍も目的も違う生徒たち。様々なバックグラウンドを持つ生徒たちが、共に勉強をするこの場所で、優菜もまた大切なことを学んでいきます。
読み物以外
奇跡の犬、ウィル‐福島から来た学校犬の物語-

吉田太郎(著)
セブン&アイ出版
東日本大震災や福島第一原発事故から避難した動物たちが暮らす動物保護施設。そこから、東京の小学校に一頭の犬が引き取られました。学校犬となったその犬は「福島を忘れない」という決意をこめてウィルと名づけられました。
音のない世界と音のある世界をつなぐ‐ユニバーサルデザインで世界をかえたい!-

松森果林(著)
岩波書店
10代で聴力を失った松森果林さん。聞こえないことへの不安、周囲とコミュニケーションをとる難しさに悩みます。しかし、聞こえる世界と聞こえない世界をつなぐため、ユニバーサルデザインの仕事に取り組んでいます。
戦後日本史の考え方・学び方‐歴史って何だろう?‐

成田龍一(著)
河出書房新社
日本が戦後に占領されていた時代や高度経済成長期などを取り上げ、他国との関係や立場など、様々な視点から、戦後日本史を解説しています。過去に起こった出来事を並べるだけではなく、「歴史」とは何かを考えてみましょう。
恋の相手は女の子

室井舞花(著)
岩波書店
人を好きになったことはありますか?この本の著者、室井舞花さんが好きになったのは女の子でした。「人と違っていてはいけない?」迷いや悩みを乗り越えた彼女は人とは違う個性のある人生を歩んでいます。
ぼくは12歳、路上で暮らしはじめたわけ。‐私には何ができますか?その悲しみがなくなる日を夢見て‐

特定非営利活動法人国境なき子どもたち(編著)
合同出版
路上や公園などに住む「ストリートチルドレン」。世界には40人から60人に1人の割合でいるといいます。貧困から抜け出せず、過酷な児童労働や人身売買の被害者になってしまうこともあります。彼らを守るために、私たちが出来ることとは…。
高校生向け
読み物
コミック密売人

ピエルドメニコ・バッカラリオ(作)
杉本あり(訳)
岩波書店
コミックを読むことが禁止されていた1989年のハンガリー。15歳のシャーンドルは、隠れて手に入れたアメコミを密売していました。シャーンドル少年が大人へと変化していく成長と友情の物語です。
車夫

いとうみく(作)
小峰書店
家庭の事情で高校を中退した吉瀬走。陸上部の先輩から誘われ、人力車を引く車夫の仕事を始めます。それぞれ事情を抱えた客を乗せ、浅草を駆ける人力車。軽快な足音と心地よい風が、客と走の気持ちも軽くしていきます。
エベレスト・ファイル‐シェルパたちの山 ‐

マット・ディキンソン(作)
原田勝(訳)
小学館
カミソリの様に鋭いエベレスト。山肌を雲に隠し、その中では荒れ狂う風や吹雪、雪崩が、登山家達を肉体的にも精神的にも苦しめます。挑んでくる者を試し、人生すら変えてしまうエベレスト。なぜ登るのか、そこで得られるものとは?
屋上のウインドノーツ

額賀澪(著)
文藝春秋
友達を作るのが苦手な新入生・志音。ある日吹奏楽部の部長・大志に屋上の給水タンクをドラムの代わりに叩いている姿を見られ、入部を迫られます。最初は戸惑っていた志音ですが、しだいに吹奏楽にのめりこみ、大志とともに東日本大会を目指します。
ボノボとともに‐密林の闇をこえて‐

エリオット・シュレーファー(作)
ふなとよし子(訳)
福音館書店
夏休みに母親が暮らすコンゴ民主共和国を訪れた14歳のソフィー。路上でサルの一種の赤ん坊・ボノボを買い取ります。その後、内戦が起こりコンゴは危険な状態に。ソフィーはボノボを連れて密林に隠れますが…。
どこからも彼方にある国

アーシュラ・K・ル=グィン(著)
中村浩美(訳)
あかね書房
頭の良さが取り柄の17歳のオーウェンは、人とうまく付き合うことができませんでした。ある日バスで知り合ったナタリーも、人と付き合うことが苦手でした。初めて本心を話すことができた二人は大切な友達になっていきますが…。
世界を7で数えたら

ホリー・ゴールドバーグ・スローン(作)
三辺律子(訳)
小学館
高い知能を持つ12歳の少女ウィロー。その知能のため苦労もしましたが、養父母のもと幸せな日常を送っていました。ある日、養父母が事故で亡くなり生活は一変してしまいます。しかし彼女は、大切な人達と出会いながら居場所を見つけていきます。
読み物以外
自分の顔が好きですか? ‐「顔」の心理学‐

山口真美(著)
岩波書店
「顔」が持つ力には、どんなものがあるでしょうか?人間関係にも重要な役割を果たしている顔。日本人と欧米人の違いや、魅力的な顔になるための方法など「顔」について心理学で分析しています。
みつばち高校生‐富士見高校養蜂部物語 ‐

森山あみ(著)
リンデン舎
長野県にある富士見高校。一人の女子高生が始めた、全国でも珍しい「養蜂部」があります。失敗もありましたが、仲間と協力し周囲の人々に支えられながら活動します。夢の農業甲子園出場に向けて、奮闘する日々を描いた実話です。
18歳からの政治入門

日本経済新聞政治部(編)
日本経済新聞出版社
「ねじれ国会ってなに?」「なぜ芸能人やスポーツ選手が立候補するの?」投票できる年齢が18歳以上になりました。でも政治って何か難しそう。この本には政策や候補者など、投票するときのヒントが書かれています。
16歳の語り部

雁部那由多・津田穂乃果・相澤朱音(語り部)
佐藤敏郎(案内役)
ポプラ社
東日本大震災当時、小学5年生だった雁部那由多さんは学校に迫る津波を見ました。5年が過ぎ高校生となった今、被災体験の語り部として活動する雁部さんたち3人が、自身の言葉で伝える「あの日」と「それから」。