第1回目の特集は、練馬区出身の選手が取材に応じてくださいました。
リオデジャネイロパラリンピックにも出場された、卓球の岩渕幸洋選手です!
リオの思い出や、大学生活のこと、東京大会への思い・・・
ぜひ読んでみてください☆
2016年11月11日、早稲田大学本キャンパスにある卓球場で岩渕選手に取材させていただきました。岩渕選手は笑顔が印象的なナイスガイでした。練習や卒業研究でお忙しいなかでしたが、快く取材に応じて下さいました。
初めてのパラリンピックでしたが、最初は手探りの状態でした。想像していたよりパラリンピックの舞台は厳しいと感じました。これまで国際大会には何度も出場していますが、全く違うものでした。卓球を知らない方もたくさん試合を見に来てくれるその雰囲気も違いましたし、対戦相手の仕上がり方や意気込みもいつもと全く違い、難しいということを実感しました。国際大会の中でも特に事前の取材が多いというところも、まるで違う雰囲気を感じました。
選手村はとても広くて、卓球以外の選手とも一緒でとても楽しく過ごすことができました。選手村ではあまり食事はしませんでした。「ハイパフォーマンスサポートセンター」という施設で作ってくれるおにぎりをよく食べていました。
観光には行きませんでしたが、他の競技の応援はたくさんできました。選手が行くところは警備も厳重で、報道で言われていたような危険なこともありませんでした。
ブラジルの街はお祭りの雰囲気にあふれていて、陽気な人が多く、道行く人も気さくに声をかけてくれることがうれしかったです。パラリンピックの会場にもたくさんの人が来てくれて、ブラジルの選手以外もすごく応援してくれました。自分の試合でもジャパンコールをかけてもらったり、勝敗に関係なくスタンディングオベーションで送り出してくれる、温かくてノリのよい雰囲気が印象に残っています。
個人的な目標としては金メダルを取りたいと思ってがんばっています。東京を見すえた上でリオを経験できたことはとても大きかったと思います。緊張した場面でどれだけ当たり前にできるか、4年かけて照準をあわせていくことが大事だと感じました。
海外遠征で感じることは、知らない人でも気軽にあいさつをしてくれる、フレンドリーな方が多いということです。日本では見知らぬ方に話しかけるというのは難しいかもしれませんが、4年後はたくさんの選手、観客の方が来るので、あいさつからはじめて友好的な形で外国の選手にも喜んでもらえるような大会になってほしいと思います。
卓球部に所属していて、OBの方にもとても良くしていただいています。パラスポーツの海外遠征の費用は全て自己負担ですが、後援会をつくって寄付を募っていただいたり、スポンサーとなって支援していただける企業を紹介していただいたりと、バックアップしてもらえ、早稲田の卓球部に入ってよかったと思っています。
勉強はリオまでは集中できなかったので、そのしわ寄せで、いま卒業研究をがんばっています。ゼミの先生にもご理解をいただいて応援してもらっています。休みが少ないので、休みのかぶる卓球部の人と出かけることが多いです。一般的な学生生活とはやはり違うのかもしれません。
パラスポーツは日頃お客さんが入る試合が少なく、パラリンピックで初めて健常者と同じような環境に出されます。それをどれだけイメージできるかが日頃の練習にもつながります。パラスポーツには必ずできないことがありますが、そこで終わってしまうのではなく、そこが始まりで、自分にこそできる技があるんだと切り替えてやっています。体の面でのハンデを、考え方や戦術といった頭の面でカバーすることが大事だと思っています。
あまりたくさん読むほうではありませんが、小説は読みます。伊坂幸太郎さんの『陽気なギャング』シリーズが好きです。あとは自分の研究で図鑑をよく借りにいきます。自分は進化古生物学研室に在籍していて、「微化石」、特に白亜紀末の有孔虫の種の増減や個体数の増減から環境変動を推定していくというテーマで化石の図鑑をよく使います。
図書館のイメージですが、レポートを書くのにインターネットより本の方が良いと思います。専門的なものが多いので早稲田大学の図書館をよく利用しています。
写真撮影にも快く応じていただきました。その一部をご紹介いたします。
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岩渕選手、お忙しい中ありがとうございました。
東京大会でのご活躍をお祈りしています!